お米の栄養学。そして日本人は文化としてお米作りを守らないと・・
春に芽を出し、夏に成長したお米の新米が、
あちこちで見受けられるようになりました。
我が実家(米屋)でも、日本中からお米が集まっているようで、
少しでも美味しいお米を皆様に販売したいと、
弟も懸命に頑張っています。
さて、そこで、今日はお米の栄養学について、
話をしてみたいと思います。
まず、100gの水稲玄米に含まれている栄養素ですが、
炭水化物が約73.8%、タンパク質は約6.8%、脂質約2.7%と
なっています。
その他が水分やビタミン・ミネラルですが、全体的には炭水化物の
塊と考えてよいでしょう。
けれども、微量に含まれているたんぱく質(アミノ酸)やミネラル、
脂肪酸には、米独特の特長があり、玄米や分搗く米(五分や七分など)
を食べた場合には、お米だけでも十分な栄養を摂取できるとという、
とても優れた食品なのです。
特筆すべき栄養素としては、玄米(主に糠の部分)に多く含まれる、
γーアミノ酪酸が挙げられます。これは脳細胞の代謝を促進します
ので、脳細胞の委縮防止(認知症予防)に効果がある事が、
注目されています。
また、ガン予防に効果があるセレニウム(セレン)や糖尿病改善に効果が
あるクロームなどのミネラルも、他の穀物に比べて多く含まれている
のが特徴です。
そして、穀物に含まれる炭水化物ですが、
これが脳の発達にはとても優れた効果があるのでは、という研究が、
人類考古学の分野で話題になっているようです。
つまり、人類は穀物を主食にした事が、脳を発達させ、
直立歩行も可能にしたのではという説が出ているという事です。
そして、その穀物は日本人にとっては、米という事です。
こんな素晴らしい栄養素を含んでいるお米でも、
精米して白米にしてしまうと、炭水化物を残して、そのほとんどが
失われてしまうのです。
ですから、お米を食べる時には、玄米や分搗き米を食べるように
する事がとても肝要な事となるのです。
今年は原発事故の関係で、東北各県の汚染が気になりましたが、
現在までのところは、それほど大きな影響が出ていないという事で、
ホッと胸をなでおろしています。
お米は日本人にとっては「ソウルフード」とも呼ばれるほど、
日本人を作ってきた、大切な食品です。
私たちは、お米の栄養素に注目しながらも、その根底に流れる
お米の重要性を改めて認識して、米作りそのものの文化を、
守る事も大切であることを知らなければならないと思うのです。
- 2011.10.28 Friday
- A-YOU的こころ
- 13:50
- comments(0)
- -
- -
- -
- by tendrement