アロマセラピー(又はアロマテラピー)という言葉は、
今では多くの方が知っていると思います。
この言葉ですが、日本に入ってきて、少しずつ浸透しだしたのは1980年代です。
それまで、日本においては、精油はあくまでも香料としての利用がほとんどで、
セラピー(療法)として利用する事は、あまり一般的ではありませんでした。
しかしながら海外、特にイギリスやフランスではすでにその療法は確立
していて、アロママッサージや補助医療的な利用法が、
体系的に示されていました。
ですから、精油を製造するメーカーやそれを使った化粧品なども、
すでに多く販売されていたようです。
1990年代に入ると、日本でもアロマセラピーという言葉は一気に
広がって行きましたが、多くの方が興味を持ったり、利用したりしだしたのは、
2000年に入ってからです。
テンドルマンの開店は1996年ですから、アロマセラピーが少しずつ世の中に
広がりつつある時です。
お店にブルーや茶色の瓶に入った精油が並んでいると、
「あっ!原宿のお店にあったのと同じのがある!」とか、
「防腐剤が入っていない化粧品がある!」など、
多くのお客様が興味を持ってご来店して頂きました。
また、ハーブティーが飲める喫茶スペースでは、
「ちょっと風邪気味なんだけど」
「体が温まるハーブティーってあります?」
などのご要望から、様々なブレンドをお作りして、飲んで頂いていました。
アロマトリートメントにしても、遠くからお越しいただいた
お客様も多数いらっしゃいました。
それは、エステというマッサージの場はあったのですが、
アロマを専門に行う所が少なかったからです。
そして、2000年代に入ると、医療関係者なども「代替医療」の
ひとつとして、アロマセラピーに興味を持つようになり、
テンドルマンにお問合せを頂くお客様にも、医療関係者が増えていきました。
日本アロマセラピー学会や日本アロマケア学会などに所属する医師や看護師、
国際ボンディング協会に所属する助産師さんなど、多くの方に興味を持って
いただき、運営している私たちも、その方々の臨床状況を応援し、
また新しい発見が数多くありました。
ここ15年位の間に、アロマはさらに多くの方が知る事となり、
大手化粧品メーカーなども、積極的にアロマの精油を用いた製品が
増えてきて現在に至るようになりました。
ただ、この10数年の間に、業界の盛衰は激しく、
テンドルマンのお客様で、アロマのお店やサロンをされていた方の中には、
廃業や転職された方もたくさんいらっしゃいます。
そうかと思うと、新しいアイデアを取り入れて、業績を伸ばしていらしゃる方
もいて、様々なお客様と接しています。
テンドルマンは元々、安藤米店という戦後すぐから続く米屋が母体と
なっており、私もテンドルマンの仕事をしながら、間接的に米屋の仕事にも
関わっています。
そして、米や食品といった商品は、生活に直接関連し、
ある意味では無くてはならない物で、ハーブや精油といった商品は、
もし無くなっても、命に係わることが無い、ということを、
最近よく思うようになったのです。
もちろん、アロマやハーブを上手に使う事は、生活の質を向上させ、
健康を向上させる意味でも大切だと思います。
ですから、無くなっても困らない物ではあるけど、
その魅力を知った人たちには、無くなったら困る、ものなのです。
テンドルマンも今年の秋で、開店22年を迎えます。
盛衰の激しいこの業界で、ここまでやって来れたのは、
多くのお客様や、商品を供給してくれる業者、仲間たちの支えがあったこと
と感謝しております。
その皆様の支えに応えるべき、テンドルマンも第2ステップに
移るべき時が近づいていたと感じています。
まだ、このブログでは具体的な事はお話できませんが、
今までのご愛顧などに感謝しつつ、新しいステップに進んでいきたいと
思っています。
皆様に「な〜んだ!?」と思われることかかも知れませんし、
「えっ!」と驚かれることかも知れません。
期待としては、「へ〜」と言う感想を頂けるようなものに
したいと思っていますが、自分としてもまだまとまりきっていないので、
なんとも言えません。
まぁ、とりあえず、これからもテンドルマンを、
有限会社安藤商店をご愛顧頂ければ、と思っております。
どうぞ、宜しくお願いいたします。